杏クリニックは、「脈が速い」「脈が飛ぶ」といった動悸の訴えに対し、循環器内科専門医が心臓の危険なサインを見逃さず、心臓以外の原因も含めて迅速かつ正確に鑑別診断を行います。
動悸とは
動悸とは、通常は意識しない心臓の拍動を、不快感や不安を伴って自覚することを指します。患者様によって感じ方は様々ですが、主に以下のような表現で訴えられます。
- 脈が速い/バクバクする(頻脈): 突然心拍数が上がり、鼓動を強く感じる。
- 脈が飛ぶ/一瞬止まる感じがする(期外収縮): 心臓が一瞬「トクン」と大きく動いた後に休むように感じる。
- 胸全体がドキドキする(拍動が強い): 強い不安や運動後に心臓の拍動が強く感じられる。

動悸の多くはストレスや体調による一時的なものですが、不整脈、心不全、狭心症といった心臓の病気が隠れている可能性もあるため、気になる症状は放置せず、専門医による診断を受けることが大切です。
動悸を引き起こす原因
動悸の原因は心臓の病気だけでなく、全身の状態や生活習慣、精神的な要因など多岐にわたります。当院では、循環器内科専門医が心臓のリスクを評価しつつ、心臓以外の原因も含めて総合的に鑑別します。
心臓の病気
- 不整脈: 動悸の最も一般的な原因です。心房細動、期外収縮、頻拍症など、様々な不整脈が動悸として感じられます。
- 心不全: 心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液を送り出そうとして心臓が過剰に働くことで動悸や息切れが生じます。
- 心臓弁膜症: 心臓の弁に異常があり、心臓に負担がかかることで動悸として感じられることがあります。
心臓以外の病気・生活習慣
- 精神的・自律神経系: ストレス、不安、パニック障害、過労、睡眠不足などにより自律神経が乱れ、心拍数が上昇します(非心臓性頻脈)。
- 甲状腺機能亢進症: 甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、全身の代謝が上がり心拍数が増加します。
- 貧血: 血液中の酸素運搬能力が低下するため、心臓がそれを補おうと拍動を増やし、動悸として感じられます。
- 刺激物: カフェイン(コーヒー、エナジードリンクなど)やアルコールの過剰摂取。

動悸に潜む危険なサイン
動悸とともに以下の症状が現れた場合、緊急性の高い心臓の病気の可能性があります。すぐに受診するか、症状によっては救急対応が必要です。
- 意識が遠のく、気が遠くなる、失神した
- 胸の強い痛みや圧迫感を伴う(狭心症・心筋梗塞の疑い)
- 動悸と同時に強い息切れや呼吸困難がある(心不全の疑い)
- 足のむくみが急にひどくなった
- 脈が極端に速い、または極端に遅く感じる
動悸の診断
動悸は発作的に起こるため、症状が出ているときの心臓の状態を捉えることが診断の鍵となります。
- 安静時心電図: 来院時に不整脈が記録できれば、その場で診断が確定します。
- ホルター心電図(24時間心電図): 小型装置を装着し、日常生活の中で24時間心電図を記録します。症状が出ていないときや、短時間の不整脈を診断するために不可欠な検査です。当院ではこの検査を迅速に実施できます。
- 心臓超音波検査(心エコー): 心臓の壁の厚さや動き、弁の状態を詳細に確認し、心不全や弁膜症など、動悸の原因となる構造的な異常がないかを評価します。
- 血液検査: 甲状腺機能異常、貧血、心臓の負担度を示すBNP/NT-proBNPなど、心臓以外の原因や心不全の有無を調べるために必須の検査です。

動悸の治療
動悸の治療は、原因となっている病気に合わせてアプローチが異なります。
| 主な原因 | 治療の方向性 |
|---|---|
| 不整脈(心房細動など) | 抗不整脈薬によるリズムコントロール、または脳梗塞予防の抗凝固薬による治療。 |
| 心不全 | 心不全の薬物療法(心臓保護薬、利尿薬)による心臓の負担軽減。 |
| 心臓以外の疾患 | 甲状腺疾患であればホルモン治療、貧血であれば鉄剤補充など、根本疾患の治療。 |
| 自律神経の乱れ | 生活習慣指導、ストレス管理、必要に応じて自律神経を整える薬の使用。 |
当院での動悸治療
杏クリニックは、動悸という患者様の強い不安を和らげ、心臓病リスクの徹底的な管理を行うための専門的な体制を整えています。
循環器内科専門医による確実な鑑別診断
当院の循環器内科専門医が、ホルター心電図や心エコー検査を駆使し、動悸の背後に心不全や心筋梗塞のリスクが隠れていないかを迅速かつ正確に鑑別します。動悸の原因が心臓にある場合は、最新のガイドラインに基づいた専門治療を直ちに開始します。
心臓以外の原因への総合的なアプローチ
心臓に異常がない場合でも、「気のせい」で終わらせません。血液検査等を通じて甲状腺異常や貧血、自律神経の乱れなど、心臓以外の原因を幅広く検索し、必要に応じて適切な専門医(内分泌科など)への連携・紹介を行います。
生活習慣病との複合管理によるリスク低減
動悸の原因となる不整脈や心不全は、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病によって悪化します。当院ではこれらのリスクファクターを同時に厳格に管理し、動悸の根本的な原因を解消し、将来の心血管イベントを防ぎます。
よくある質問(FAQ)
動悸を感じるのは、ストレスやカフェインのせいでしょうか?
ストレスやカフェインは、動悸を誘発したり悪化させたりする大きな要因です。しかし、その裏に不整脈や心不全といった心臓の病気が潜んでいる可能性も十分にあります。「ストレスだから大丈夫」と自己判断せず、必ず循環器内科で心臓に異常がないかを確認することが重要です。
脈が飛ぶ「期外収縮」は、放置しても大丈夫ですか?
期外収縮の多くは問題ありませんが、頻度が多い場合や、心臓エコーで心機能低下(心不全)が指摘されている場合は、治療が必要になることがあります。特に、心臓に病気が潜んでいる場合は危険な不整脈に移行するリスクがあるため、一度専門医による心臓エコー検査で心臓の状態をチェックすることが強く推奨されます。
杏クリニックは在宅医療のイメージが強いですが、動悸の検査や治療はできますか?
はい、可能です。当院は生活習慣病と心臓病の専門外来に注力しており、動悸の診断に必要なホルター心電図や心エコー検査機器を完備しています。在宅医療で培った全身管理のノウハウを活かし、患者様一人ひとりの状態に合わせたきめ細やかな外来治療を提供いたします。
動悸が起きたら、安静にしていれば良いですか?
まずは安静にし、症状が落ち着くか確認してください。脈拍を測ったり、携帯電話などで動悸が起きている時間や脈のリズムを記録しておくと診断の助けになります。ただし、意識が遠のく、胸が締め付けられる、息苦しさが強まるといった症状を伴う場合は、すぐに救急車を呼ぶなどの緊急対応が必要です。
「いつものことだから」と動悸の不安を抱え込まず、心臓の専門家である循環器内科専門医にご相談ください。狭山市の杏クリニックが、あなたの動悸の原因を特定し、心臓の健康を守ります。